古紙は、その発生源によって、産業古紙と回収古紙に大別されます。
産業古紙は、印刷工場、新聞社、製箱工場など、紙を大量に扱う事業所からでる古紙のことで、紙の裁ち落とし、損紙(印刷不良品など)、残紙(売れ残りの新聞など)のような未使用の紙です。
回収古紙は、家庭、デパート、スーパーなどで、一度使われた使用済みの紙を言います。このうち、デパート、スーパーなどから大量に出る段ボールの空き箱などは、準産業古紙と言う場合があります。
家庭から発生する古紙は、主に、町内会や自治会などの集団回収や古紙回収、ちり紙交換業者を通じて回収されますが、このほか、新聞販売店が加わった回収や、地方自治体が直接回収する方法もあります。
こうして、回収された古紙は、再生資源業者を通じて直納業者に集められます。直納業者は、この古紙を梱包機械にかけて1トンぐらいの大きさにプレスして、ワイヤーがけし、大型トラックに乗せ替えて製紙メーカーに運びます。それぞれの流通段階で、分別や製紙原料とならない異物の除去が欠かせません。
一方、産業古紙、準産業古紙が大量に発生する段ボール工場、印刷・製本工場、出版社・新聞社、商店街やスーパーなどから出る古紙は専門業者によって回収されますが、最終的には、古紙を大量にまとめ、供給する直納業者を経て製紙メーカーに送られます。
現在では、紙パックの回収やオフィスからの古紙回収が各地で行われています。
紙パックの回収は、集団回収や地方自治体による回収、スーパーなどの協力により、各地で分別回収が実施されています。
また、オフィスでは、OA機器の普及によって、紙ゴミの排出量が増加し、企業としても紙ゴミを古紙として分別回収する方向で様々な取り組みは行われ、企業でグループを作り回収ルートを工夫したり、商工会議所が事務局として活動するなどの、企業として紙リサイクルに参加する活動が実施されています。